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心臓を動かすのは、カルシウムイオン!? 拍動をつかさどる“イオン”の働き

公開日:2018年7月25日
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スポーツやサウナで汗をかいたあとは、イオン飲料をよく飲むという人もいるでしょう。イオンとは「電解質」とも呼ばれ、水などの触媒に溶けて、プラスやマイナスの電荷を帯びた物質(原子)のことです。カルシウムイオンやナトリウムイオン、カリウムイオンなどは、血液や細胞内液にも含まれていて、重要な役割を果たしています。

心臓内でも、これらのイオンが活躍しています。一体、どのように働いているのでしょうか。

イオンの出入りで心筋の収縮が起こる

心臓の拍動は、「洞結節(どうけっせつ)」という部位から発生する電気刺激が、順序よく心臓内を伝わることで、心筋(心臓の筋肉)が収縮して起こります。

このとき、収縮を起こしているのが、心筋細胞内に出入りするイオンです。心筋に電気刺激が伝わると、ナトリウムイオンやカルシウムイオンが心筋細胞内にたくさん入ってきます。すると、細胞内はプラスの電気を帯びた状態となって収縮し、全身に血液を送り出すのです。

その後、カリウムイオンが心筋細胞の外に出ると、心筋細胞はマイナスの電気を帯びた状態となり、心筋は拡張します。またこの間しばらくは、洞結節から電気刺激が発生しても反応しなくなります。

これを「不応期(ふおうき)」といいます。電気刺激のたびに心筋が反応して収縮してしまうと、血液が心臓内にたまらず、全身に血液を送ることができません。そこで、カリウムイオンが心筋細胞の外に出て、心臓に血液がたまるまでの“時間稼ぎ”をするわけです。

このように、カルシウムイオンやナトリウムイオンは心筋の収縮に、カリウムイオンは不応期に関わっています。それぞれのイオンは、細胞膜にある「チャネル」と呼ばれる専用の孔(あな)から出入りしています。電気刺激を発生させる洞結節では主にカルシウムイオンが、心房や心室の心筋では主にナトリウムイオンが働いています。

イオンの働きに異常があると不整脈に

生まれつきイオンチャネルに異常があると、不整脈が起こることがあります。また、電気刺激の乱れから、イオンの働きに異常を来すこともあります。こうした場合は、イオンチャネルに作用する抗不整脈薬で、心臓の拍動を正常にコントロールしていきます。