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こころ

うつ病? それとも……? 間違われやすい精神疾患

公開日:2017年11月28日
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精神疾患のなかには、同じように抑うつ症状を示すために「うつ病」と間違われやすいものもあります。代表的なものが「双極性障害」と「統合失調症」です。

似ているようで異なる2つの病気

双極性障害は、気持ちが落ち込んで何をしても気分が晴れない「うつ状態」と、気分が異常に高揚する「躁(そう)状態」を繰り返します。躁状態のときは、自信に満ちて何でもできると思い込みます。そのために、金遣いが荒くなり、借金を繰り返す人もいるほどです。怒りっぽくなったり、眠らずに動き回ったりするため、本人はもちろんのこと、周りの人もとても疲れてしまいます。入院が必要になるほど激しい躁状態が現れる人もいます。

双極性障害の人の半数以上がうつ状態から始まるために多くはうつ状態のときに受診します。しかし、なかなか治療に難渋して、10年以上もたってから双極性障害とわかることさえあります。治療は気分の波を整える「気分安定薬」を中心とした薬物療法が基本ですが、周囲の支援を受けながら生活リズムを整えたり、ストレスを軽くしたりすることも役に立ちます。

統合失調症では、現実認識に障害が生じたり、理路整然と考えたりできなくなってきます。妄想や幻覚が現れることもよくあり、誰かから狙われているなどの被害的な思い込みをもつようになったり、その場にいない人の声が聞こえたりするようになります。治療は、幻覚や妄想を抑える「抗精神病薬」を中心とした薬物療法が基本になりますが、患者さんの不安や落ち込みによく耳を傾けてストレスを軽減するなどのアプローチも同時に行う必要があります。

うつ病はまた、不安を強く感じる「不安症」や、食事の変調を体験する「摂食障害」などと同時に存在することもありますので、信頼できる専門家によく相談することが大事です。

精神疾患は“線引き”が難しい

これらの精神疾患は、症状の違いからうつ病とは別の病気として位置づけられています。しかし、これらの症状が同時に存在することも多いので、はっきり線引きするのが難しい場合もあります。病名を重視するのではなく、患者さんそれぞれの症状や状態に合わせて、治療を進めていくことが大切です。

※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2017年11月28日)。