まいにち健康チェック
こころ

つらい症状が消えても、治療の歩みは止めないで

公開日:2018年5月2日
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うつ病の治療の効果が出てきて症状が消えてきたり軽くなったりしてくると、気持ちも楽になってきます。特に、食欲が出てきたり、睡眠状態が改善してきたり、体のけだるさがとれてくるといった変化は患者さん自身も感じやすいものです。

しかし、症状が軽くなっても、患者さんはなかなか安心できません。うつ病の体験がつらかっただけに、その体験が尾を引いて症状の変化を感じられないことが多いからです。それに、「また、あのようなつらい状態に逆戻りするのではないか」と考えて不安になっていることもよくあります。

ですから、周囲の人たちは、ずいぶんよくなったように見えたとしても、その印象を患者さんに伝えないようにしたほうがよいでしょう。患者さんは、「ずいぶんよくなったね」と一方的に言われると、自分のつらい気持ちや再発の不安をわかってもらえていないと感じて傷つくことが少なくないからです。

また、うつ病は、いったん症状が改善しても再発する可能性がある病気です。すぐに治療をやめないで、安心できる状態になるまで、主治医と一緒に治療を続けるようにしてください。

治療を続けつつ、無理を避ける

うつ病から回復して症状が消えたあとの過ごし方のポイントが2つあります。
1つ目は、自己判断で治療をやめないことです。よくなったからと薬をのまなくなったり、量を減らしたりすると、症状が再発することがあります。一般的には、症状が消えたあとも半年から1年は、再発予防のために抗うつ薬をのみ続けたほうがよいことがわかっています。特に副作用がない場合には、主治医が処方したとおりに、きちんと薬をのみ続けるようにしてください。

2つ目は、無理をしないことです。「元気になってきたから早く仕事に復帰しなくては」と考えて無理をする人がいますが、焦りは禁物です。主治医や周囲の人の意見も聞きながら、生活を整えていくようにしてください。

生活リズムを整え、活動量を増やす

生活リズムを整えるためには、決まった時刻に起床し、1日3食規則正しくとるようにしましょう。日中に活動する余裕が出てくれば、それに合わせて少しずつ、やりがいのある活動や楽しめる活動を増やしていくようにします。近くを散歩したり、軽い運動をしたり、趣味に時間を使ったり、親しい友人と会ったり……。“やりたいな”と思うことに取り組むようにするとよいでしょう。つらいことを忘れて集中できるような楽しみの時間も、よい薬になります。ただし、まだ本調子ではないので無理はしないで、疲れが出るようであれば少しペースを落とすようにしてください。楽しいことでも、一気に多くのことをしないで、少しずつ取り組んでいくようにしましょう。