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健康・医療

どこからどこへ? 心臓が送り出した血液の行方

公開日:2017年12月1日
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心臓は、4つの部屋に分かれており、自身の心臓で右上に位置するのが「右心房」、右下が「右心室」、左上が「左心房」、左下が「左心室」です。大静脈から右心房に戻ってきた血液は、右心室に送られ、そこから肺に送られます。肺から左心房に戻ってきた血液は、左心室に送られ、大動脈へと押し出されます。

こうして心臓から送り出された血液は、どこに流れていくのでしょうか。

肺に行って酸素を受け取る「肺循環」

右心室から肺動脈に送り出された血液は、すぐに右肺動脈と左肺動脈に枝分かれし、肺に入り枝分かれして肺全体に広がっていくのです。

この血管を流れていくのは、全身を巡って戻ってきた血液なので、二酸化炭素がたくさん含まれています。一方、肺に吸い込んだ空気には、酸素が豊富に含まれています。血液は肺の毛細血管を流れていくときに、二酸化炭素を手放し、酸素を受け取る「ガス交換」を行います。

肺を巡った血液は、酸素いっぱいの状態になって心臓の左心房に戻ってきます。このように肺に行って、二酸化炭素と酸素の交換を行う部分を「肺循環」といいます。

全身の細胞に栄養と酸素を届ける「体循環」

肺から戻ってきた血液は、左心房を経て、左心室から大動脈へと押し出されます。大動脈は次々と枝分かれしていき、血液が全身に送られていきます。

血液は全身の細胞に栄養と酸素を送り届け、代わりに老廃物と二酸化炭素を受け取って心臓まで戻ってきます。このように全身を巡り、栄養・酸素と老廃物・二酸化炭素を交換してくる部分を「体循環」といいます。

肺循環では、心臓から近い肺に血液を送るだけですから、それほど強く血液を押し出す必要はありません。一方、体循環では、全身の隅々まで血液を送り届けなければならないので、勢いよく血液を押し出す必要があります。
ちなみに、体循環では、大動脈の上の血圧は100-140mmHgが正常値ですが、左心室が収縮するときはその血圧で血液を送り出します。それに対して、肺循環での肺動脈の血圧は15-30mmHgですので、左心室に比べて右心室の仕事量がいかに少なくてよいかがわかります。

そのため、全身に血液を送り出す左心室の壁は、肺に血液を送り出す右心室の壁に比べ、より厚くなっています。それだけ強い力で、血液を押し出すことができるのです。