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健康・医療

大動脈瘤ってどんな病気?① 突然死の危険大! 大動脈瘤があるといわれたら

頭を強くぶつけたりして、“こぶ”をつくることがありますが、実は血管にもこぶができることがあります。大動脈という血管の一部がこぶのように膨らんだもの、それが「大動脈瘤(りゅう)」です。

大動脈は心臓から出て体の中央をはしる、最も太い血管です。心臓から出てすぐは上に向かい(上行大動脈)、Uターンしながら(弓部大動脈)上腕や脳への動脈を分岐し、そのあと下へ向かいます(下行大動脈)。横隔膜から上の胸郭内にある部分を胸部大動脈、その下を腹部大動脈と呼びます。

心臓から勢いよく送り出された血液が流れているために、これらの動脈には常に高い圧力がかかっており、血管壁が弱くなっていると、膨らんでこぶができやすいのです。こぶができた部位によって、上行大動脈瘤、弓部大動脈瘤、下行大動脈瘤と呼んだり、胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤などと呼びます。

無症状で見つかることがほとんど

大動脈瘤は、70歳以上の男性に多い病気ですが、近年では急速に患者数が増えており、50歳~60歳代の男性にも見られるようになりました。

こぶの位置によっては、まれに「声のかすれ」や「飲み込みにくい」などの症状が現れることもありますが、ほとんどは無症状です。健康診断などで、エックス線検査や超音波検査などを受けたときに、偶然見つかります。

大動脈瘤が見つかったら、CT(コンピュータ断層撮影)検査やMRI(磁気共鳴画像)検査で、大動脈瘤のある部位や大きさ、形などを詳しく調べていきます。

血圧コントロールをしながら、経過を観察

大動脈瘤は、小さいうちはほとんど問題ありませんが、大きくなると破裂することがあります。強烈な痛みが起こって、出血多量からショック状態に陥り、突然死につながることも少なくありません。破裂する前に手術することが何よりも大切です。

ただし、手術そのものにもリスクがあるため、直径4.5cm未満なら経過観察するのが一般的です。半年または1年に1回、超音波検査などで経過を観察します。

また、降圧薬による血圧のコントロールも、非常に重要です。大動脈瘤に血液が流れ込み、圧力がかかっていると、さらにこぶが膨らんで破裂しやすくなるためです。医師の指示どおりにきちんと服薬し、適切な血圧を保つようにしましょう。 

大動脈瘤は感染や外傷で起こることもありますが、ほとんどは「動脈硬化」が原因。高血圧以外にも、糖尿病や脂質異常症など、動脈硬化の危険因子があれば、それらの病気の治療が大切です。なかでも、喫煙は動脈硬化を促すだけでなく、大動脈瘤の破裂にも関わるといわれていますから、禁煙が原則です。

<続きは「大動脈瘤ってどんな病気?② 破裂を防ぐ手術ってどんなもの? いつ受ける?」をご覧ください。>

※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2018年2月21日)。