まいにち健康チェック
健康・医療

脳血管障害によって下肢にできる血栓を防ぐ

脳梗塞や脳出血の急性期から慢性期の重篤(じゅうとく)な合併症は「深部静脈血栓症」で、「肺塞栓症(はいそくせんしょう)」の原因となります。

深部静脈血栓症とは、下肢や骨盤内の深部静脈に血栓(血液の塊)ができる病気です。この深部静脈血栓が剥がれて、大静脈から心臓を経て肺動脈に流れ込み、肺の動脈を閉塞する肺塞栓症は、胸痛や呼吸困難を生じ、しばしば致死的状態を生じます。脳血管障害では麻痺(まひ)や意識障害などのため長期間横になった状態でいることが原因として挙げられています。

早期離床と運動が予防の基本

深部静脈血栓症を予防するためには、早く起き上がって(早期離床)、積極的に体を動かすことが大切です。しかし、脳血管障害の急性期には麻痺などにより、起き上がることや自力での運動が難しい場合があります。理学療法士などによるふくらはぎの挙上(きょじょう:脚を高く上げること)や足関節の伸展、屈曲などの他動的な運動が勧められています。

また間欠的にバッグに空気を送るシステムを装着して下肢を圧迫マッサージして下肢静脈のうっ血を解消する「間欠的空気圧迫法」も勧められています。

すでに深部静脈血栓ができている場合には、血液の凝固を妨げる薬(抗凝固薬)による治療が行われ、肺塞栓症への進行を防ぎます。

※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2018年2月21日)。