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健康・医療

詳しく知りたい「ループス腎炎」

公開日:2018年2月21日
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慢性腎炎症候群にはいろいろな病気が含まれます。なかでも、主に糸球体(しきゅうたい)に炎症が起きている病気を「慢性糸球体腎炎」といいます。慢性糸球体腎炎のなかには、炎症を起こす原因がよくわかっていない病気と、はっきりしている病気があります。

原因がよくわかっていない病気の代表として、「慢性腎臓病(CKD)」の主な原因疾患の1つといえる「IgA(アイジーエー)腎症」があります。そして、原因がはっきりしている慢性糸球体腎炎の代表に、「ループス腎炎」という病気があります。この2つが、慢性糸球体腎炎の2大疾患とされています。

原因がよくわからない病気を、「原発性」または「一次性」の慢性糸球体腎炎と呼ぶことがあります。これに対し、ループス腎炎のように、原因がはっきりしている病気を、「二次性」あるいは「続発性」の慢性糸球体腎炎と呼びます。

全身性エリテマトーデスが原因

IgA腎症と同様にループス腎炎も、慢性腎臓病の原因疾患となることがあります。ループス腎炎によって、腎臓の働きが徐々に低下していくことがあるためです。

ループス腎炎は、「全身性エリテマトーデス」という自己免疫疾患が原因となって起こります。そのため、全身性エリテマトーデスを発症していて、糸球体に炎症がある場合にはループス腎炎と診断されます。全身性エリテマトーデスの患者さんの約半数は、ループス腎炎と診断されています。

症状は、血尿、たんぱく尿などで、むくみがみられる患者さんもいます。さらに、腎機能が低下していくと、やがて末期腎不全になることもあります。

ステロイド薬や免疫抑制薬で治療

できるだけ腎機能の低下を防ぐため、ループス腎炎は早期に診断・治療を開始することが望ましいとされています。

治療は、集中的に治療を行って寛解(かんかい:症状が治まっておだやかになること)状態に導く「寛解導入療法」と、その状態を維持していくために行う「維持療法」に分けられます。寛解導入療法では、副腎皮質ステロイド薬を数日間点滴で投与し、その後、経口副腎皮質ステロイド薬に切り替えるステロイドパルス療法や、免疫抑制薬による治療が行われます。維持療法では、少量の副腎皮質ステロイド薬と免疫抑制薬の併用が行われます。

一刻も早い初期治療のためには、血尿やたんぱく尿、気になるむくみといった症状を放置しないことが大切です。

※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2018年2月21日)。