まいにち健康チェック
メタボは生活習慣病の危険信号?
特定健康診査(いわゆるメタボ健診)は、糖尿病をはじめとする生活習慣病を未然に防いだり、動脈硬化の進行を食い止めたりすることを目的とした健診です。メタボ健診でメタボリックシンドロームと診断されても、これといった自覚症状がないからと軽く考えていませんか?
次の3項目に当てはまっていないか、チェックしてみましょう。
当てはまる項目が多いほど……
「糖尿病になるリスク」が高くなります。
自覚症状がないからといって、メタボを侮らないでください。メタボは、動脈硬化を急速に進行させます。動脈硬化が進行すると、命に関わる病気を発症しやすくなります。
[監修]原田芳巳(東京医科大学病院総合診療科准教授)
※「まいにち健康チェック」は、毎日正午に更新します。
<「『ネフローゼ症候群』を知っていますか?①」の続きです。>
「慢性腎臓病(CKD)」の原因となる病態として、「ネフローゼ症候群」が挙げられることがあります。「『ネフローゼ症候群』を知っていますか?①」では、ネフローゼ症候群で現れる症状と、診断基準について解説しました。今回は、ネフローゼ症候群の治療について説明していきます。
ネフローゼ症候群でたんぱく尿が出るのは、腎臓の糸球体(しきゅうたい)を構成している毛細血管の血管壁に異常が起き、血液中のたんぱく質が尿中に大量に漏れ出してしまうためです。こうした状態になる原因によって、ネフローゼ症候群は2つのタイプに分けることができます。
1つは、腎臓自体の病気が原因となる「原発性ネフローゼ症候群」です。もう1つは、腎臓の病気以外の何らかの病気が原因となる「続発性ネフローゼ症候群」です。多いのは原発性で、およそ7割を占めています。
ネフローゼ症候群の治療は、現れている症状の改善を中心に行います。
たんぱく尿の場合には、副腎皮質ステロイド薬による治療が行われます。たんぱく尿が出るのは腎臓に炎症があることが多いためで、それを抑えるのが目的です。経口薬が一般的に使われますが、数日間だけ点滴で多量の副腎皮質ステロイド薬を投与する「ステロイドパルス療法」が行われることもあります。また、免疫抑制薬を使うこともあります。
むくみを改善するためには、食事で摂取する塩分を減らしたり、水分が多くならないように気をつけたりすることも大切です。また、食事療法として、たんぱく質制限を行うこともあります。薬としては、利尿薬が使われます。この薬には、尿量を増やして水分やナトリウムの排せつを促す働きがあります。
脂質異常症に対しては、スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)が使われます。必要に応じて、血栓(血液の塊)ができるのを予防する薬を併用することもあります。
こうした治療を続けていくことで、症状の改善や安定を目指します。
※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2018年2月21日)。