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高血圧予防に欠かせない「塩分制限」。誰もが必要なこと?

公開日:2018年3月21日
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舌の表面にある味覚を感じとるセンサー、その名は「味蕾(みらい)」。唾液に溶け込んだ食べ物の成分がこの味蕾を刺激すると、甘さや苦さを感じます。

味覚には、甘味、酸味、苦味、塩味、うまみの5つの基本の味があります。このうち、血圧と関係するのが塩味。塩味のことを、東日本では「しょっぱい」というのに対し、西日本では「塩辛い」とか「辛い」というのだそう。東西で味の表現のしかたは違っていても、塩味のもとになっているのは食塩であることに変わりありません。

「食塩」=「ナトリウム」のこと

食塩には、海水からつくった海塩や数億年前に海水が陸に閉じ込められてできた岩塩などがあります。海塩も岩塩も、とりすぎると高血圧を起こします。では、どうして食塩をとりすぎると血圧が上がってしまうのでしょうか。その“張本人”が食塩の主成分である「ナトリウム」。

ナトリウムは体に必要な成分で、大部分が血液に含まれています。その濃度を一定に保っているのが腎臓です。腎臓は、ナトリウム不足に供えて、尿へのナトリウムの排出量をゼロ近くまで減らすことができます。さらに、ナトリウム不足から低血圧にならないように、腎臓は血圧を上げる作用のある「レニン」と呼ばれる物質をつくり血圧を維持しています。

一方、ナトリウムを必要以上にとると、腎臓は血圧を上げてナトリウムを排出しようとします。そのメカニズムの詳細は明らかになっていませんが、成人の約半数は、食塩を多くとると高血圧状態になってしまいます。

食塩の影響を受けやすい? 受けにくい?

食塩の影響については、受けやすい人と受けにくい人がいます。食塩の影響を受けやすい人を「食塩(ナトリウム)感受性」といい、受けにくい人を「食塩(ナトリウム)非感受性」といいます。食塩非感受性の人は、余分なナトリウムを腎臓がしっかり排出してくれるので、食塩をとりすぎても高血圧になる心配はほとんどありません。

ただ、残念なことに、食塩感受性か食塩非感受性かは結果論で、事前に調べることはできません。いずれにしても、私たちは食塩をとりすぎています。食塩感受性にかかわらず、みんなで減塩すれば、その集団の血圧の平均は数mmHg下がります。実際、減塩指導を熱心に行った自治体では、脳卒中が2割減ったことが認められています。ですから、みんなそろって減塩に取り組む必要があるのです。

※この記事は、執筆時点での情報に基づき作成しております(執筆年月日:2018年3月21日)。