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健康・医療

侮ってはいけない。内分泌の病気と高血圧②

私たちの体には、ホルモンを通じて臓器の機能を調節することで、環境が変わっても体を一定の状態に維持する働きがあります。ところが、ホルモンが過剰になったり、不足するために起こる内分泌の病気があると、それが高血圧を引き起こすことがあります。「侮ってはいけない。内分泌の病気と高血圧①」では、高血圧を招く原因となる内分泌の病気として「原発性アルドステロン症」を解説しました。今回も引き続き、高血圧の原因となる内分泌の病気についてご説明しましょう。

クッシング症候群

「クッシング症候群」は、副腎でつくられるコルチゾールというホルモンの過剰によるものです。コルチゾールはステロイドホルモンの1種で、糖質や脂質、たんぱく質の代謝や免疫にも関係しています。そのため、高血圧以外に「肥満」「糖尿病」「脂質異常症」「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」などを引き起こすことがあります。

顔が丸くなる「ムーンフェイス(満月様顔貌)」、手脚は痩せていて体が太っている「中心性肥満」などの特徴的な症状が見られます。急に皮下脂肪が増えて、皮下組織が切れて皮膚に線状の筋が生じることがあります。

原因は、副腎や脳下垂体の腫瘍で、治療は手術が中心になります。手術で腫瘍を取り除くことで、血圧や血糖値は元の状態に戻ります。

褐色細胞腫

副腎の腫瘍には、「褐色細胞腫」というものがあります。褐色細胞腫からは、カテコールアミン(ノルアドレナリンやアドレナリンなど)が過剰につくられ、血液に放出されて高血圧が起こります。腫瘍が小さいと、カテコールアミンが常時放出されて、持続的な高血圧になりますが、腫瘍がある程度大きいとカテコールアミンが溜まり、何らかの刺激で血液に放出されると突然の高血圧と頭痛や動悸(どうき)が起こります。

褐色細胞腫の1割は悪性腫瘍なので、この病気が疑われたら、きちんと診断して腫瘍を摘出する必要があります。

甲状腺機能異常

甲状腺の機能亢進(こうしん)や機能低下が、高血圧の原因になることもあります。甲状腺機能異常に伴う症状がある場合は、きちんと調べて、適切な治療を受ける必要があります。

こうした内分泌の病気が原因となる高血圧は、病気を治療することで、効果的に血圧を下げることができます。