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健康・医療

二次性高血圧の原因で多い。睡眠時無呼吸症候群

平成23年の総務省の調査では、日本人の1日の平均睡眠時間は7時間42分。一昔年前に比べて短くなっています。その一方で、現代人の3人に1人が日中に眠気を感じているという報告もあります。

日中に眠気を感じるのは、睡眠中に一時的に呼吸が止まる状態が繰り返し起こる「睡眠時無呼吸症候群」のためかもしれません。「無呼吸」とは、空気の通り道が塞がれて呼吸が10秒以上止まる状態をいいます。呼吸はしていても、肺に入る空気の量が半分以下に減った状態を「低呼吸」といいます。睡眠中に無呼吸や低呼吸が起こると、脳が酸素不足に陥ります。そのため、呼吸をしようとして一時的に覚醒してしまうのです。睡眠時無呼吸症候群は中高年の男性に多く、特に肥満の人や寝る前にお酒を多く飲む人に起こりやすくなります。

高血圧になるリスクが約1.4~3倍

脳が目覚めると、眠りが妨げられるだけでなく、交感神経が緊張して血圧も上がってしまいます。特に夜間高血圧と早朝高血圧の原因になります。アメリカで行われた「ウィスコンシン睡眠コホート研究」によると、睡眠時無呼吸症候群の人が4年後に高血圧になるリスクは、健康な人の約1.4~3倍。日本でも、睡眠時無呼吸症候群は、二次性高血圧の大きな原因に挙げられています。それだけではありません。睡眠時無呼吸症候群は、「心不全」や「心房細動などの不整脈」「脳卒中」「突然死」などの原因になることも知られていますし、居眠り運転などの交通事故につながる危険度も高くなります。

睡眠時無呼吸症候群による夜間高血圧と早朝高血圧は、降圧薬で管理することが困難な場合が多いため、睡眠時無呼吸症候群の対応を考える必要があります。

睡眠時無呼吸症候群は、改善したり治したりすることができる病気です。最もよく行われている「CPAP(シーパップ)」は、鼻に装着したマスクを通して空気を送り続け、空気の通り道が塞がれないようにする治療法です。加湿機能を備えた装置もありますし、加圧の調節をきちんと行えば継続しやすくなります。海外旅行にも持参する人がいます。肥満を改善すれば、睡眠時無呼吸症候群もよくなることが多いので減量も大切です。

いびきをかく人は、同居人がいる場合、いびきをかいているときに30~40分観察してもらい、10秒間以上息が止まっているといわれた場合は、検査を受けてください。同居人がいない場合は、「いびきで目が覚める」「夜間のトイレが多い」「日中眠い」などの症状があれば、検査を受けることをお勧めします。多くの医療施設では、自宅でもできる簡易検査が行われます。簡易検査で異常があれば、呼吸器科や耳鼻咽喉科などの睡眠外来を紹介してもらってください。