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健康・医療

B型肝炎の「キャリア」って何?

公開日:2018年4月4日
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B型肝炎には、「キャリア」と呼ばれる状態があります。炎症は起きていない、けれどウイルスは肝臓内にいる、これがキャリアの状態です。

乳幼児期の感染はキャリアになりやすい

免疫のシステムが十分に発達していない乳幼児期には、ウイルスが肝臓に入り込んでも、免疫の働きはなかなか始まりません。ウイルスがいても肝炎は起きないのです。この状態を「無症候性キャリア」といいます。

一生、無症候性キャリアのままのこともありますが、多くの場合、免疫システムが整う思春期以降、肝臓に潜んでいるウイルスを追い出そうと、免疫の攻撃が始まります。その結果、10~30歳代で肝炎が起こります。

免疫の攻撃を受けたウイルスの多くは、“おとなしい性質”に変化します。こうした現象を「セロコンバージョン」と呼んでいます。ウイルスの数は減り、肝炎も治まります。セロコンバージョン後、ウイルスはいても炎症が起きていない状態を「非活動性キャリア」といいます。

しかし残念ながら、1割ほどはセロコンバージョンが起きません。炎症が治まらず、慢性肝炎の状態へと移行してしまいます。また、いったんは非活動性キャリアとなっても、免疫の働きが低下した場合などは、再びウイルスの増殖が始まり、慢性肝炎になることもあります。炎症が止まらず、肝臓の障害が進めば「肝硬変」に移行し、「肝がん」が発生する危険性も高まります。

炎症はなくても、定期検診は必要

キャリアの場合、炎症による肝細胞の破壊は起きません。しかし、ウイルスが排除されない以上、いつまた炎症が生じるかわかりません。また、B型肝炎の場合、炎症のないキャリアの状態から、いきなり肝がんが発生することもあります。

キャリアといえども油断せず、定期的な検査で肝臓の状態を見守っていくことが必要です。