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健康・医療

舌下免疫療法で、将来の花粉症を防ぐ

公開日:2018年6月27日
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「今は大丈夫だけれど、いずれ花粉症になるのではないか」と心配な人も多いでしょう。花粉症の発症を防げればよいのですが、なかなか難しいのが現状です。しかし、免疫療法にはその可能性があると期待されています。

花粉症予備群の発症を防げるか研究中

免疫療法は、花粉症の治療で唯一の根治の可能性を有するものです。花粉エキスを注射で体内に投与する「皮下免疫療法」と、花粉エキスを舌下に含む「舌下免疫療法」があり、どちらも2~3年以上続けることが必要です。すべての人に効果があるわけではありませんが、寛解(症状が治まって良好な状態)と改善を含めると7~8割の人に効果がみられます。現在は、皮下免疫療法を改良した舌下免疫療法が主流になってきています。

現在、IgE抗体(免疫が花粉を異物として認識したときにできる抗体)をもっているけれど花粉症を発症していない「花粉症予備群」の人に対して舌下免疫療法を行い、花粉症の予防が有効かどうかを調べる研究が進行中です。まだ、データの解析中で結果はわかっていませんが、過去に実施した小規模な予防試験では、発症を2割程度減らせるという結果も報告されています。

免疫療法には新しいアレルギー疾患を防ぐ効果がある

皮下免疫療法と舌下免疫療法の新規アレルゲンに対する感作予防効果を調べた研究では、それぞれ予防効果が期待できるという結果が出ています。例えば花粉症の患者さんに2~3年間の免疫療法を行うと、ほかの花粉などに対する感作(IgE抗体が粘膜のマスト細胞の表面に結合すること)や発症を多くの人で予防できたというものです。

こうした結果からも、舌下免疫療法の予防医学への効果が期待されているのです。

舌下免疫療法は、多くの人が継続しやすい治療法です。現在は子どもへの適用は12歳以上ですが、皮下免疫療法に比べて安全性の高い治療法なので、今後年齢が引き下げられれば利用者は一気に増えるでしょう。そうなると、子どもの花粉症の改善や早期の寛解、さらには予防も可能になるかもしれません。